おしごと相談 おしえて、こども先生!~こどもと一緒にシンプルに考え、やってみよう!~

日本最大級の働き方イベント「新しい働き方フェス2021」が4月18日(日)にオンライン上で行われました。「誰だって 私だって やってみていい」をテーマに、最前線で新しい働き方を切り拓いている方々のクロストークからLivepaintや各種ワークショップなど、今までにないコンテンツがずらりと展開!

この個性的なフェス企画群の中で、一際異彩を放っていたのが「おしごと相談 おしえて、こども先生!」です。この記事では、大人の悩みに鋭く切り込むこども先生達の問答をまとめてお届けします。

【せつめい】「おしごと相談 おしえて、こども先生!」ってなに?

「おしごと相談 おしえて、こども先生!」は、4人の現役小学生が先生となり、TwitterなどのSNSで寄せられた大人の仕事やキャリアに関連する悩みに向き合い、深く対話してくれる約50分のコンテンツです。

シェアされる悩みは、いずれも明確な答えのだせない難問ばかり。大人の私たちの頭では複雑に考えすぎてしまい、どうにも手が付けられません。しかし、そんな難題もこども先生達の切り口が加わった途端、シンプルな一問一答に早変わり!

こども達の問いを深めていくファシリテーターのお二人と、チャットで考えてくれる視聴者の皆さんの力も加わり、思考はどんどん深掘りされていきます。この記事をお読みのあなたも、ぜひ一緒に考えてみてください。あなたの中の複雑になってしまった問いも、シンプルなものに変わっていくはずです。

《登場する4人のこども先生》

今回のイベントを聞いて「やってみたい!」と全国各地から集まってくれた4人の個性あふれる先生達。

きり先生:やってみるのが大好き!小学校入りたての最年少児。

もも先生:投資論も飛び出す、知性あふれる女の子。

みう先生:明るく元気、読書も大好きな女の子。

りょうま先生:こどもらしさフルスロットル!今回唯一の男の子。

《2人のファシリテーター》

正解のない問いをグループで考える「哲学対話」を行う場やスキルを、幼稚園に通うこどもたちから年配の方まで年齢を問わず提供する「NPO法人 こども哲学 おとな哲学 アーダコーダ」のお二人。

しょうちゃん(清水 将吾)

立教大学兼任講師。上智大学、日本女子大学、東邦大学で非常勤講師を務める。哲学ファンタジー小説『大いなる夜の物語』著者。

とばやん(鳥羽瀬 有里)

上智大学心理学科卒業後、外資系コンサルティング企業にて主に金融関係のプロジェクトに従事。現在はポートフォリオワーカーとして、アーダコーダのプロジェクトにも携わる。

さぁ、対話のメンバーがわかったところで、早速問いの海に飛び込んでいきましょう!

【そうだん1】こどもと一緒に「面倒」との向き合い方を考えよう

最初の相談は、子育て・教育に関わる人なら、必ずといっていいほど抱くこの悩みでした。

筆者もこどもに「使った道具を出しっぱなしにしない!」と怒鳴り散らしていますが、実は自分も出来ていないんですよね・・・。

この難問に対して、先生の答えは至ってシンプル。

もも先生
もも先生

子どもと一緒に自分もできるようにしていったらいいと思います

なるほど!でも、そこから具体的にどうしたらいいのか考えていくのが難しい所。先生達も詰まります。でも、ファシリテーターのとばやんが噛み砕いて、具体的な片付けの例に落とし込むと・・・面倒な片付けを楽しんでやるためのアイディアが出るわ出るわ。

・音楽を流す

・お片付け競争

・ポイントカードを使ったお小遣い制

・こどもが寝てる間に大人がやっちゃう(笑)

この対話から、大人のほうが面倒くさいと感じやすく、その原因は大人の方がストレスを多く受けているのかもしれないと考えた一同は、更に問いを深めます。

–しょうちゃん「なんで大人になるとストレスってたまっちゃうのかな?」

りょうま先生
りょうま先生

会社行くのに時間がかかるし、帰ってきたら子どものために料理しなあかんから。

みう先生
みう先生

仕事は時間との闘いだから、うわーーって焦ってストレスになるんじゃないかな。

きり先生
きり先生

大人は仕事があって、やることがいっぱいあるから。

もも先生
もも先生

上司や奥さんにあれこれ言われてストレスがたまるんじゃないかな。

こどもって、大人のことを本当によく見てますよね。時間、多忙、人間関係・・・見抜かれてます。でも、こども達もやっぱり日々ストレスを感じているようでした。

習い事の反復練習の面倒さ

友達関係での失敗への後悔

心ない言葉をかけられた怒り

・やらなきゃならない勉強での疲れ

こうしたストレスや面倒をどうやって和らげ、付き合っていったらいいのか。そんな問いがみんなの胸に残ります。大人もこどもも、こうした問いを誰かと一緒に考え続けることが大切なんでしょうね。

ちなみに、大人のストレス解消法の提案がこちら♪

みう先生
みう先生

休日に自分の好きなことをぱーっとやってみる

りょうま先生
りょうま先生

こどもが寝た後や日曜日にマッサージ屋さんに行く

きり先生
きり先生

夜すぐ寝る

もも先生
もも先生

休日の計画を家族で立てる



あなたはどんなストレス解消法を考えますか?

【そうだん2】「売れる本質」ってなんだろう

2つ目はまさに直球!世界中の大人がみんな頭をひねっている「お金もうけ」に関する相談でした(笑)

思わず笑ってしまった先生達ですが、考える始めると真剣そのもの。

きり先生
きり先生

色んな仕事をして働く!

もも先生
もも先生

相手の気持ちになって仕事をする!

りょうま先生
りょうま先生

メルカリで布マスクを売る!

みう先生
みう先生

投資をすれば儲かるんじゃないかな!

と四者四様。(なんとここで熱い投資論も展開!気になる方はぜひ動画をご覧ください。)

ここで視聴者チャット欄から質問が。

–視聴者さん「もし売れるものがなかったら?」

もも先生
もも先生

メルカリ以外にも、世界には色んなインターネットサービスがあるので、自分の一番得意なスキルを売ったらいいと思います。

会社や場所といった枠にとらわれないニューノーマルで柔軟な発想。こども達の意識の中にも「スキルを売って稼ぐ」という選択肢がある時代になったんですね!そこに更に突っ込む視聴者さん。

–視聴者さん「売れるかどうかの基準って何でしょうか?先生?」

みう先生
みう先生

欲しいものじゃないと売れないんだと思う

りょうま先生
りょうま先生

汚すぎたら売れん

きり先生
きり先生

値段が高かったら売れない

もも先生
もも先生

世界の人の役に立つようなものなら売れる

需要・見た目・適正価格・社会的価値と重要な尺度を挙げてくれます。すると、更にもう一段階ファシリテーターのしょうちゃんが掘り下げます。

–しょうちゃん「人の役に立つって、どんなことでしょうか

みう先生
みう先生

観る人の心をじーんとさせるような絵や文章

きり先生
きり先生

お母さんの荷物を持ってあげるような、身近な人が助かること

りょうま先生
りょうま先生

今はコロナがどこも多いから、布マスクを売る!

もも先生
もも先生

テレビやラジオがない人に、情報をまとめて文章を届けるのも役に立つと思う

家族のような身近な所にも、幅広い人に関係がある社会的問題にも、どちらにも人の役に立つことはあるし、お金を稼ぐヒントもあるのかもしれませんね。

あなたの身近な人を助けるアイディアにはどんなものがあるでしょうか?

【そうだん3】「やってみたい」は、誰かと一緒にはじめたっていい

最後のあまりのあけすけな質問に、視聴者の方も「どんな質問やねんwww」と騒然!
でも、本当は多くの人が抱えている思いでもあることは間違いありません。

きり先生
きり先生

色んなことを試して決める!

みう先生
みう先生

自分の趣味を仕事にすれば楽しく仕事ができると思う

もも先生
もも先生

同じ趣味の人達と協力して会社を立ち上げたら楽しく仕事ができる

りょうま先生
りょうま先生

バイトから始めて、その後会社員になったら楽なんちゃうかな!

–しょうちゃん「やりたいことや趣味がまだ見つかっていない人はどうしたらいいのかな?」

もも先生
もも先生

今までの仕事や日常を振り返って、いつも時間を使っていることや、一番良かったものを選んだらいいと思う。

こどもはやっぱり楽しいことを感じる天才ですね。大人が「仕事にする、働く」を考えるとハードルを高くしてしまう傾向があります。けれど、なるべく小さく・楽しく・楽にするために、趣味や得意なことから始めたり、バイトなどの小さい仕事から始めてみるのが良いのかもしれません。

また、やりたいことが今はないように感じていても、色々試してきた経験の中には「楽しい、やってみたい」を感じられたものが必ずあるはず。大人を代表して、しょうちゃんや視聴者さんからの更なる質問が飛びますが・・・この回答も男前です。

–しょうちゃん「やってみる勇気がでないことがあるのだけど、どうしたら良いでしょう

みう先生
みう先生

やったことがないことが、自分の一番したいことかもしれないから、思い切ってやってみる!

–視聴者さん「色々やってみて、「何を」基準に選べばいいのでしょうか?」

きり先生
きり先生

やってみたいことをやる。

いやぁ、本当にシンプルで力強い!難しく考えずにやってみて、感じる。きっとそれでいいのかもしれません。

こども先生のみんながこれからやってみたいことはこちら♪

みう先生
みう先生

ファーストフード店のアルバイトをしてみたい!

りょうま先生
りょうま先生

自動販売機などの機械を作ってみたい!

きり先生
きり先生

パン屋さんをしてみたい!

もも先生
もも先生

薬の調合をしてみたい!



あなたがこれからやってみたいことはなんですか?

【まとめ】こども先生のようにシンプルに考えてみよう

今の時代、大人もこどもも、実はあまり変わりがないのかもしれません。インターネットが広がり、様々なスキルシェアサービスもあり、以前よりずっと気軽に「やってみたいこと」を試す事が出来る世界になって来ています。そして、身近でローカルな所に助けを求めている人がいて、チャンスも転がっています。

そうした時代を前に「やってみようかな。でも・・・」とアレコレ考えて、一歩を踏み出せないのが私たち大人でもあります。でも、そんな時はこの日のように、こどもに先生になってもらって、一緒に考えたら良いのかもしれません。

一緒にやってみよう!飛び込んで、一つ一つ考えて、感じたらいいんだよ!」4人のこども先生は元気にそう言ってくれた気がします。


▼動画で「おしごと相談 おしえて、こども先生!」を観たい方はこちらから!


《ライター:北原 泰幸》
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