2021年10月2日(土) に『CreativeLAB EXPO 2021』(クリラボEXPO 2021)がオンラインで開催されました。
今回初めて行われたこのクリラボEXPO 2021は、初心者から今よりもステップアップしたい方まで、すべてのクリエイティブに興味がある方を対象にした「クリエイティブの祭典」です。
テーマは「you+」。
私たちの人生が変わるとき、出会い体験するさまざまな「+」。
それは人によって「大切な人との出会い」だったり、「新たなスキルの獲得」だったりするかもしれません。
自分自身に何かをプラスして、変化が起こった体験を積み重ねて、私たちはここにいるのです。
そんな誰かにとっての「you+」が見つかるように、メインチャンネルとワークショップチャンネル、ゆるゆるESports配信チャンネルの3つでは情報盛りだくさんのコンテンツが開催されました。
当日はYouTube、Zoomで約300名の方が参加され、オープニングからエンディングまで大盛況でした。
今回はこのイベント内で開催されたワークショップ「【you+イラスト ◯△▢で上手くなる!お絵かきワークショップ】“イラスト初心者の方も大歓迎!楽しくクリエイティブに挑戦!”」を記事にまとめてお届けします。
このコンテンツのテーマは「イラスト初心者の方も大歓迎!楽しくクリエイティブに挑戦!」。
まさに「イラストが描けるようになりたいなぁ…」と思っていたクリエイティブ初心者の筆者と、一緒に参加している小学2年生の娘は、果たして1時間後に上手なイラストが描けるようになっているのでしょうか。
目次
ゲストは独学からスタートしたお2人! あなたもイラストレーターになれるかも!?
はじめは司会のムーディさん、ゲストのえの季さんとオトハタサオリ(スーク)さんの自己紹介からです。
《司会》▼ムーディさん
福祉の会社員をしながら、フリーランス活動している。
イベントを70件ほど企画、運営した経験と、プレスリリースによるメディア掲載を約30件行った経験から、2021年4月にPRに携わる事業「ワイルドボアハンズサービス」を立ち上げる。
ムーディさんのイベントにかける意気込みを取材した記事はこちら。
《ゲスト》▼えの季さん
本業は化学メーカーにて営業職をしながら、複業でフリーランスとしてグラフィックレコーディングやイラスト図解などでイラストレーターとして活躍。モノゴトを俯瞰して描き起こす。新しい働き方LAB研究員でもある。物心ついた幼少期にはすでに絵を描くことが趣味で、大人になってから約7年絵画教室に通う。
Twitter:https://twitter.com/eno__k1
Instagram:http://instagram.com/eno_k1
《ゲスト》▼オトハタ サオリ(スーク)さん
元自衛隊員のフリーランスイラストレーター兼デザイナー。独学で絵とデザインを学ぶ。
イラストタッチからリアル、劇画タッチまで幅広いジャンルを描く。新しい働き方LAB研究員でもある。格闘技が大好き。
Twitter:https://twitter.com/sokstandingover
ゲストのお2人はなんと、幼少期からほぼ独学で絵やデザインを学んで、お仕事にされているとのこと!
しかも、活躍のきっかけはお2人ともTwitterにご自身の作品を投稿されたことで、SNSはフリーランスの受注の大きな入り口であることがわかりますね。
本日のゴール”動物を描けるようになろう”
画面には可愛いペンギンと猫の写真が出てきました。
「え?難しくない?」と、すでに戸惑い気味の筆者親子です。
このワークショップで必要な持ち物はたった2つ。
そして、「飲み物、おやつも用意して気楽に楽しみましょう」とムーディさんの声かけもあり和やかな雰囲気で始まりました。
Let’s Try! 1分で葉っぱを描いてみよう
では早速、実際に絵を描いてみることになりました。
肩慣らしとして最初のお題は「1分間で葉っぱを描いてみよう」。
画面上に出たのは「シソの葉」。
ギザギザのフォルムで、初心者に1分でシソの葉を描くのは難易度高めです。
でも実は、イラスト初心者にも描けるコツがありました。
初心者向けの「一番優しい」イラストの書き方とは
それは「要素に分解してみる」こと。
えの季さんによる解説のスタートです。
やっぱり私も突然、輪郭から描くと絶対描けません。
そこで輪郭をなぞるのはやめて、簡単な葉っぱであれば丸と線に分解して、形を把握していきましょう。
今回のシソの葉っぱは先端がギザギザしていて難しいので、まず上に三角を描き、下の太くなっているところは丸、軸を棒の3つにわけて三角・丸・棒の3つに分けるとすごく描きやすくなります。
ポンと葉っぱを出されるよりも、ガイドがあった方が圧倒的に描きやすくなりませんか?
実は世の中のものほぼ全てが図形で表すことができる
ムーディさんもスークさんも「なると思います!」「描きやすいです!」と納得の様子。
たしかにいきなり輪郭のギザギザから描き始めるのは、線のゴールが読めないので難しいですね。
えの季さんのお話は本日の核心に迫ります。
今日のゴールにしているペンギンと猫も……実は世の中にあるもの、ほぼ全てが図形で表すことができます。さらに、丸・三角・四角が見本の輪郭から外れててもいいんです 。なんとなくが分かれば大丈夫です。
ちなみに人は丸いものが可愛いと認識するようにできています。
ドラえもんやアンパンマンなどの幼児向けのアニメキャラクターは、子どもが警戒心を持たないようにほとんど丸でできているんです。
だからこの猫ちゃんが可愛いと思うのは、ほとんどのパーツが丸だからなんですね。
Let’s Try! ペンギンの描き方
ということで、みなさん、描きたくてウズウズしておられませんか? 早速、動物を書いてみましょう!
と、ムーディさんの進行で、参加者も実際に描いてみることになりました。
先程の解説ですでにチャット欄は盛り上がっています。
今回の時間制限は5分です。
筆者親子も、パソコンの前で実際に絵を描きましたが、やはり5分でも短いことを実感しました!
本当に◯△▢でペンギンになった!
参加者が描いた絵を Twitter にアップしているあいだに、えの季さんとスークさんのお手本を見せてもらいます。
まずはえの季さんによる、この場でペンギンを描く実践形式のレクチャーからです。
普段、えの季さんは iPad を使って描かれているそうです。
まず顔の丸を描き、その下には体の部分にあたる台形を描いていきます。
そして羽、しっぽ、足は全て三角です。
もうこれだけでもペンギンだとわかる形が浮かび上がってくるのが不思議ですね。
可愛く動物を描くためのコツはリアルよりデフォルメ
さて、ここからは描いた図形を何度が修正しながら輪郭を形取っていき、ペンギンの足の短さや可愛い部分を強調するように考えながら描いていきます。
ムーディさんの
最初の形はかなり大雑把でも大丈夫なんですね。
と初心者のハードルを下げてくれるフォローが入りました。
参加者からは「目を描くのが難しい」という感想もありチャット欄も盛り上がっています。
えの季さんは
可愛く描きたいときはリアルにしないんです。黒目がちに描くと愛嬌が出ていいですね。
と実際に描きながら説明してくれました。白のペンツールで目の周りのアウトラインを描くと、愛嬌のあるペンギンの表情が出来上がります。
そして、完成したペンギンの絵はこちら!
所要時間は参加者と同じ5分です。
描きながら「子供の頃、動物園でペンギンに噛まれたことがあるんです!」という裏話まで!
餌やりコーナーでなかなか餌をあげられなかったえの季さんに、しびれを切らしたペンギンが手ごと食べてしまったそうです。手が無事で、本当に良かったです。
Let’s Try! 猫の描き方
まずは物の形を捉えることが大事
次に、スークさんによる猫の描き方の解説です。
こちらも5~10分で描いたとは思えないリアルタッチで可愛い猫です。
猫にはざっくり言うと、顔と体の大きい丸が二つあります。
まず、鉛筆の線で見えないところだったり顔のパーツまであたりを取っていきます。
次にそのまま白と私は真っ黒を使わないので、グレーで色を塗っていきます。
そして、おおまかに色塗りをして、物体の色と影を捉えるようにしてください。
主線は後で描きます。
顔は後から描く! 限られた時間の中で仕上げるコツ
ざっくり塗ったら”あたり”を消しますが、その前に輪郭だけ薄くなぞっておきます。
遠くからなんとなく猫だって分かりますよね。
あとはとにかくモデルをよく見て、主線を描き足していきます 。
早く描くポイントとしては、大きな筆のサイズで大まかに塗り、その後、消しゴムツールや透明のペンなどで削っていく方法などがあります。
とにかく限られた時間でよくモデルを見るので全集中してください。
と、スークさんのリアルタッチで可愛い猫の書き方の解説はわかりやすく、そして、初心者とは全く違う視点からモデルを捉えてることに驚きました。
ここでムーディさんから「顔は後回しなんですね。」との問いかけが。
なんとスークさん、顔は後で描く派なのだそうです。
とにかく凝りはじめると、すごく時間をかけてしまうんです。
ですので、早く顔を描きたい!と思いながら、他のパーツを仕上げて、残った時間で顔をどんどん表情豊かにしていきます。
限られた時間の中で仕上げるためには、抜くとこは抜く、集中するところは集中するというメリハリをつけるとより良い作品が仕上がると思います。
限られた時間のなかで描くときのコツまで教えていただきました!
「この講座神!」初心者もクリエイターも楽しんだ共有時間
それでは、ここで参加者みなさんの描いたイラストを紹介します
とムーディさんが、Twitterのハッシュタグ検索を画面共有してくれます。
個性あふれる猫とペンギンが次々と画面に映りました。
このようにリアルタイムでオンラインのやり取りができるのも、このイベントの楽しい所ですね。
ちなみに、私と娘が描いたペンギンと猫はこちらです。
初心者ながら、ちゃんとペンギンと猫だと認識できるイラストにはなりました。
他の参加者の方のイラストが見たい方は、Twitterの「#クリラボ絵」で検索し見てくださいね。
参加者のみなさんも、親子で参加されたり、もともと絵が上手な方がレベルアップされたのか「この講座神!」とそれぞれ楽しんでいる様子も、Twitterやチャット欄の盛り上がりでわかります。
そして、終了時間ぎりぎりまで質疑応答も盛んに行われ、初心者ながら、多くの学びと成功体験を得たワークショップでした。
とりあえず描いてみよう!
≪画:えの季さん≫
イラストは紙とペンがあれば始められ、クリエイティブのなかでは始めるためのハードルが低い部類に入ります。
世の中の全てのものはほぼ〇△▢から描けるということを知り、絵心がないとイラストを飽きらめていた筆者でも、とても楽しく(自分なりに)上手に描けました。
イラスト描くのは難しいから無理!と思っていらっしゃる方も、描くのは好きだけど、バランスが上手に取れないんだよね……という方も、とりあえず気軽に〇△▢から描いてみませんか。
えの季さん、スークさんのイラストのファンの方にもぜひおすすめです。
ぜひアーカイブ動画を見ながらチャレンジしてみてくださいね。
《ライター:マユナ》
Twitter:https://twitter.com/runrunmana
(アイコンはスークさんに描いていただきました!)
note:https://note.com/hrhrynmna/