CreativeLABオープニングレセプション【イベントレポート】

2020年10月8日

8月27日に開催されたCreativeLABのオープニングレセプション。
本記事ではイベントの目玉となったクロストークをご紹介します。

※CreativeLABとは…
コンセプトは「さぁ!みんなでクリエイティブをはじめよう」
初心者、プロかかわらずクリエイティブにかかわる方の交流になる場として発足したコミュニティです。

本記事は次のような方におすすめです。
・クリエイターとして活動されている方
・クリエイターとして一歩を踏み出したい方
・クリエイティブのお仕事を趣味から仕事にしたい方

《登壇者紹介》

根岸泰之さん
ランサーズ株式会社チーフエバンジェリスト
放浪の旅の途中からフリーランスとしてキャリアをスタート。2003年、人材系企業(東証一部上場)にて制作支社長・プロモーション本部長を歴任。2003年、ランサーズに転職。取締役CMOなどを経て現在、新しい働き方・新しい組織の在り方を啓蒙するエバンジェリストとして活動中。
趣味嗜好は、旅、サッカー、スケボー、珈琲、映画。

沼田綾子さん 株式会社日本HP コンシューマー事業本部長
大学卒業後、IT企業に就職し、営業を4年間担当。その後、コンパック(2002年日本HPと合併)にEC事業部のマーケティング担当として入社。コンシューマーをメインにデジタル系のマーケティング、ダイレクトマーケティング、トレードマーケティングなどの領域で活躍し、17年から現職。2児の母でもある。

里村明洋さん
Adobe株式会社執行役員
慶應義塾大学総合政策学部卒業。P&Gジャパンに新卒入社。P&Gジャパンでは異色となる営業からマーケティングまでを経験し、日本とシンガポールにて営業戦略やブランド戦略策定などに従事。前職のGoogleでは検索やGoogle Play、またAndroidといったプラットフォームから、ChromecastやNexusなどのハードウェア、またGoogleアプリなどのソフトウェアまで多岐にわたるマーケティングを統括。2019年3月よりアドビシステムズ株式会社にてマーケティング執行役員に着任。

楠太吾さん
SOUNDRAW株式会社 代表取締役/CEO
立命館大学卒業後、大手メーカーに就職するが、「何か新しいものを作りたい」と思い立ち、ウェアラブル楽器ガジェットSoundMoovzを開発。発案からわずか1年半足らずで、世界17ヵ国で販売し、累計40万台を出荷した。 
その後、AI作曲クラウドサービス SOUNDRAW(サウンドロー)を開発。現在は世界中のコンテンツクリエイターに愛用されるサービスを目指し、日々開発と普及に取り組んでいる。
趣味:ダンス
TEDxKobe 2018 スピーカー:

《進行役》

新しい働き方LAB和歌山コミュニティマネージャー:シモカタセイジ

アパレル→インテリア→事業立ち上げの請負人という職業人キャリアを経て、ブランディングとデザインを中心にクライアントの魅力を引き出すフリーランスとして活躍中。とにかく話を聞くこと、その上でクライアントに寄り添った提案をすること、その提案は相手の期待を上回ることを常に心がけている。

リッチコンテンツの時代へ

SNSが発展している時代、写真や文章、映像など、求められるコンテンツにも多様性が求められるようになりました。
そこで求められているのは何か1つのスキルではなく、組み合わせで発展や新規性が起こるリッチコンテンツ。
カメラで写真を撮影したり、動画を撮影したり、はたまたドローンを用いて空撮をしたり、さまざまなスキルを掛け合わせることで、より魅力的なコンテンツが生み出されるようになってきています。

リッチコンテンツのニーズは直近2年で3倍に急増している

リッチコンテンツが生み出されニーズは増す一方で、リッチコンテンツを作るクリエイタースキルを持つ人材はまだまだ不足しています。
例えばクラウドソーシングサイト上でのリッチコンテンツのニーズは、2018年と2020年では約3倍にまで増えています。
では、これからの時代、クリエイターとして活動するにはどのようなスキルや活動の仕方が求められるのでしょうか。クロストークの内容に迫っていきましょう。

下方
下方

みなさま本日はよろしくお願いします。
早速ですが、リッチコンテンツの時代に必要なことや、生き抜くためにどんなスキルが必要なのでしょうか。

根岸
根岸

リッチコンテンツを作るにはスキルの掛け合わせが重要だと考えています。
今あるスキルに対してプラスアルファをどうやって身につけるか。

例えば、ライターが映像、グラフィックデザイナーが写真など個人としてスキルを身につけることが重要です。
映像も編集できる、文章も書けるというマルチなスキルを持っている人が、これらのスキルを掛け合わせて自分の得意分野にすることが求められています。

僕だったら、マーケティング、ライター、旅行、サッカーなどですね。
それぞれだと自分よりすごい人はたくさんいるけれど、旅行の文章をマーケティング目線で書くとなると、できる人は減るので自分の特徴が生きてきます。

どんな方でも自分の特徴を持っているので、特徴を掛け合わせたときにレアな存在はどうやったら作れるかを考えると生き抜くスキルになっていきますよ。

下方
下方

リッチコンテンツだからこそより様々な角度からということですね。
みなさまの目線ではいかがでしょうか?

里村
里村

僕がクリエイターやクリエイティブの話をするときに、意識しているのはクリエイティビティの話です。

・クリエイティブは制作物
・クリエイターはクリエイティブを作る人
・クリエイティビティは創造性

日本人は「ない」と勝手に思っている民族なんですよね。それは日本の弱みでもあり、強みでもある。この根底には自信が関係していると思います。

日本人は自分がクリエイティブだという自信がなくて、さらけ出すことに抵抗感がある。
写真や制作物をパブリックに出すと何か言われるかな?と引け目を感じてしまうんです。

でも実際はみんなクリエイティブなんですよね。
料理やサッカーなどいろんなところにあって、形を自分の思うように表現するだけでいいということをまず知ることが大切です。
すると自信をもって出すことが簡単にできるようになります。

◆自信を持つことがクリエイターになる秘訣

沼田
沼田

日本HPでは今年、クリエイター向けのPCを出したのですが、日本市場調査で海外の人が驚いたのはipadでイラスト、動画を編集する人たちを調べる中で、あなたはクリエイターですか?と聞くと否定するんですよね。
「じゃあどういう人がクリエイター?」というとプロフェッショナルしか名乗ってはいけないと思っている人が多いんです。

里村さんの話とつながりますが、リサーチャーからは「日本にはクリエイティビティがあって生み出しているけれど、いい意味で謙虚、悪い意味で自信がなくて、外に出すことを躊躇する人が多いよね!特にアマチュアは」といわれました。
この特質は海外にはないユニークなところでもありますよね。

私たちはそれを聞いて、新しくクリエイター向けの製品を出したときに
「Everyone is Creater」「1億総クリエイター」
というふれ込みをさせていただきました。

料理など日々の細かいところやビジネスマンの企画、アイデアなどもクリエイティビティからなるものなので、もっと広めたい、言っていきたいですし、自信を持っていいところだと感じましたね。

下方
下方

日本人は表に主張しすぎないという感じでしょうか?

沼田
沼田

そうですね、国民性やカルチャーでしょうか。
今、クリエイターの世界では動画、VROGや中継など動画で伝える音などいろんな種類の情報を伝える、中継などのliveなどはどんなクリエイターにとっても必要なスキル、手段になると考えています。

下方
下方

確かに動画は何とでもつながりやすいですね。
動画に対して音楽を付けるAIサービスを提供されている楠さんはいかがですか?

楠

AI作曲ソフトを開発、商品を出したりと4、5年前に起業しましたが、あなたはクリエイターですか?といわれると否定していたと思います。
今考えるとクリエイターと言えますよね。

当時は作っているのに胸を張れない自分がいましたが、自分で言っていくことでクリエイティビティが上がりますね。
今は動画を作っている人を音楽でサポートできたらとサービス開発をしていますが、以前だと動画にマッチする音楽は作曲家に頼むしかありませんでした。AIを使うことでクリエイティビティに貢献できればと考えています。

下方
下方

日本人は空気を読んで人の目を気にしすぎる傾向にある、批判を怖がる、SNSで叩かれるなどを考える傾向にありそうですが。考え方の転換方法はありますか?

楠

小出しにすると大丈夫だな、と思えるんです。
半歩ずつ進む感じで行くと意外と進めますよ。

里村
里村

まずは友達の中で、コミュニティの中でやってみると良いですよ。
コミュニティは守られた世界だから変な批判は少ないんです。実は喜ばれるとか。
後は、出すぎたら打たれない、打ちようがないんです。結局始めたもの勝ちです。
ユーチューバーみたいに昔からやっていた人が注目されているのを見ると、もったいなかったと感じませんか?自分もやっていたらよかった…とか。笑

だから、やれる人はどんどんやったらいいんです。
怖かったら仲間内で出して、自信を持つことも一つの方法だと思います。

沼田
沼田

先日、イベントでスプツニ子さんがおっしゃっていた言葉が印象的でした。
「クオリティにこだわるとアウトプット量が狭まるけれど、ポンポン出す、考えるより先に出すとクオリティ自体も見極め度が上がっていく。玉石混交だけどたくさん出すことで自分の個性が見えていく。怖がらないで作って出すことが大切だ」と仰っていました。

自分の中でのハードルが上がると出せなくなるので、たくさん作って出してブラッシュアップするほうが良いですし、今の時代はスピードが速いのでそういうやり方がいいですね。

・考えて動いて出す
・考えて止まる
・作ったけど出さない

を比べると出せる人の方が強いです。
新しいことを始めて行動するのは勇気がいると思うのですが…

◆新しいことを始めるための第一歩は…

下方
下方

ところで、新しいことを始めるには勇気がいると思うんです。
その一歩を踏み出すにはどうすればいいのでしょうか。

楠

僕でいうと、中途半端には悪い意味もあるけど、中途半端にやっているのが僕です。
中途半端な一歩を常に大切にしています
フリーソフトやフリートライアルなど、ユーチューバーが解説動画を無料で出していると、つい手を出して…最近はUIデザインや動画編集などにも手を出していますね。

沼田
沼田

仲間やコミュニティなども大切で、壁打ちの相手みたいにフィードバックできる仲間を増やすことや情報交換できるクリエイターを目指している人たちとつながるのもいいですよね。
オンラインだと場所などを超えてつながれるので、今回のCreativeLABみたいなものに積極的に参加するなどしてもいいですね。

里村
里村

まさに壁打ちの相手は必要ですね。クリエイティブだけでなくマーケティングでも必要だと思います。
実際に、企画を作って世の中に出すときは売れるかな、ユーザー増えるかなと悩みますし、その時は信頼できる人に確認します。

編集や加工をするときは外に出す前に、まず家族や友人に見てもらったりしています。
「これどう思う?」と。
一度身近なところで出しておくことが、信頼できる人を作っておくということかもしれないですね。

たとえ家族にダサいといわれたとしても自分が気に入った作品なら出すことが大切!

◆スキルの到達具合は、どう判断したらいい?

下方
下方

ここで、参加者からのご質問を取り上げたいと思います。
「マルチスキルを目指すときに相対的に薄いスキルになる気がします。
それぞれの到達度は自己判断でいいのでしょうか。」
というご質問が来ているのですが、みなさまはどうお考えですか?

根岸
根岸

もちろん一定の勉強やアウトプット、フィードバックと言ったPDCAを回してレベルアップすることは大切ですが、それは薄くなるという考え方とは違うと考えています。

想像ですが、例えば3種類のスキル、「A、B、Cのスキル」を見たときに一つ一つ独立して考えるのではなく、三つを掛け合わせた考え方ですね。

それぞれが少しずつでも掛け合わせてみたらむしろ濃くなっていると思います。
マルチスキルとは掛け算した時にどうかという見方に変えてもらえると良いですね。
自信にもつながりますし、成長にもつながります。

より早く自信を手に入れられて、本当に自信がつくと「とりあえず出しちゃえ、何言われてもいいや」という気持ちが持てて成長できるのではないでしょうか。
「分離しない考え方」ですね。

沼田
沼田

総合力ですね。

里村
里村

マーケティングでベネフィットを考えるときに、「何をそれで実現したいか」が大事だなんです。
目標物がクリアであればゴールにたどり着くので、スキルが必要だと言い出すときりがないんですよね。
イメージが明確で、目標物が作れるのであれば、○○ができないといけない!という足かせは不要だと思います。

沼田
沼田

私たちはPCを作る側ですが、クリエイター向け製品ではクリエイティビティを発揮できる環境をどれだけ作れるかを大切にしています。
一瞬生まれる「こうしたい!」というひらめきに、パソコンやハードウェアがついていかないといけないんです。

私たちはSpeed of Imaginationと言っていますが、動画や企画などを思いついたときに実現できるハードウェアを作らないとクリエイターをサポートできないですし。

道具なので、気持ちを上げる、インスピレーションをゼロから一を生み出すクリエイターの活動を邪魔しないデザイン性。頭の中をクリアにして生み出す道具でないといけないんですよね。
ゲーミングPCはゲーマーにとっての武器なんです。LEDでデザインを良くしたりアグレッシブなイメージにしていますが、クリエイター向けはすっきりとさせ、アイデアを思い浮かんでくれるようなデザインにしています。

机の上をスッキリ片づけたり散歩など環境を変えるとアイデアが生まれますよね。そういった環境づくりを行うためにも、PCは自分の中のインスピレーションを引きだすツールとして大切だと考えています。

◆作品にこだわってしまう時の対処法

下方
下方

気分が上がるツールがあると気分が上がりますよね!
「創作活動にはエネルギーが必要でムラがあります。PDCAが遅いことが悩みです。」
とのご質問をいただいているのですが、みなさまはどうお考えですか?

楠

こだわってしまうということでしょうか。
自分も似た傾向があるのでよく理解できます。同感としか言えないくらい。
ただ、こだわりは必ずしも悪いとは思わないですし、自分が何かを作る時は眠りながらでも考え、良いものを作るために、起きた後にでもトライ&エラーを繰り返しています。

一方で時間やお金の制約もあるため、ラインを決めてやるようにしています。
時間の締め切りを決めるので徹夜してでも間に合わせる気持ちでやっています。

あとは…家族にも確認します。ジャブはすごく打ちますね。
途中で誰かに経過を見せます。そのほうが結果的に速く仕上がると思います。

里村
里村

僕は2つありますね。
まずは自分の型、やり方を定めています。マーケティングのプランニングなどで数をこなして型を作ります。こういったやり方が一番効率的だとわかってくるんです。

もう1つは弊社の話になりますが、プロダクトは無駄な時間を削減するようにしています。
ボタン一つでレイヤーを作れるなど無駄な作業を減らせるようにしています。
このような時短できるツールを取り入れることも大事ですね。

沼田
沼田

制作にかける時間、納期も大事だと思うので、できるだけソフト、ハードの両面でクリエイターをサポートしていかないといけないと思いますね。

◆悩んでしまう時はどうすればいい?

下方
下方

たくさんご質問をいただいていますが、楠さんに質問してもいいでしょうか。
先ほどのお話では無料ソフトからでも試せるとのことでしたが、やろうと決めてから動くまでにアクションを起こすことはありますか?
悩む期間がある人がいるので、その方にとって参考になるアドバイスがありましたら。

楠

そうですね。悩むよりもすぐに出すことが多いのですが、考え方としてはスキルベースよりも、作りたいものをイメージしてアウトプットから始めています。
触ったことがないソフトを触れなければならない場合などは、似た作品を探してイメージを自分の中で作ってから具現化しますね。

そこから逆算して、どうやったら自分が作りたいものを実現できるかを検索し、やり方を説明しているところをYouTubeで検索したりフリー素材を使って実現したりしています。姿が見えると作りたくてしょうがない状態になりますね。

下方
下方

なるほど、アウトプットから選ぶからやらざるを得ない環境に置かれるのですね!
楠さんは完全にクリエイターですね。

◆サポーターという立場から大切にしていることは?

下方
下方

みなさまはそれぞれの立場でクリエイターのサポートをされていますが、どのようなことを特に大切にされていますか?

里村
里村

リスクがある言い方かもしれませんが。
クリエイターという市場を定義しすぎているかもしれませんね。
一部ではクリエイターは神というような考え方があるのですが、逆にビギナー市場に入ってきてもらうことに、市場を再定義しなくてはいけないと思っています。
「市場を荒らすなよ」と思っているのか「クリエイターなんて言われなくてもみんながクリエイティビティを持っている」と思っているのかの意見が気になります。

楠

確かに、気になりますね。
世代差もあるんですかね…

里村
里村

自分にとっての「クリエイター」というエリアは、「これがクリエイターだから!」という強いこだわりがあるのか。もちろんそれが間違っているというわけではありませんよ。
視聴者のみなさまにとってどこからどこまでがクリエイターなのでしょうか。

下方
下方

続々とコメントが集まっています。

・みんながクリエイターでいいですよね
・プロとアマはありますが
・スキルを取り合うことにはならないと思う

など。

楠

やはりそうですよね。
「みんながクリエイターでいい」という環境を作っていきたいという思いでやっているので、そういう世界を作っていきたいですね。

沼田
沼田

私は小学校高学年の子どもがいて動画をよく見ています。
興味があるようで編集ソフトのダウンロードもしようとしているんです。
AdobeのPremiereRushなども…私も勉強がてら一緒にやろうかと思っています。

子どもにとってはやりたい気持ちが止められなくて、やり方さえわかればものすごく作ると思うので、そこさえ超えさせてあげればよい影響があると思います。
そういう初期衝動は子どもでもそうですし、大人でもワクワクしますよね。

そういう意味では、私はみんながクリエイターというのはいい世界かなと思います。
山の裾が大きくなければ高さも高くならないですし、高いクオリティのものを生み出すにはたくさんの人がやらないとレベル感も上がっていかないので裾野を広げることは大事なことだと個人的に思っています。

下方
下方

参加者からコメントをいただいています。

・みんながクリエイターじゃないか
・子どもが作るものはクリエイティブですよね
・年齢問わずクリエイターでいいのかも
・クリエイターが職業といわれることに違和感を覚えます
・映像ディレクターやイラストレーターは職業だけど、クリエイターやクリエイティブそのものは職業でも何でもない
・結局は人それぞれどう思うのかではないの?

などいろいろなコメントが来ています。

沼田
沼田

クリエイターにとって、プロの世界、本当に稼ぐというラインとして納期やコストなどはプロとアマの世界の間は厳然とあると思いますね。

下方
下方

プロかアマかの違いは、僕は個人的にはお金をもらったらプロと思っています。

◆チーム?それとも1人?あなたの働き方は?

下方
下方

沼田さん、視聴者のみなさまへのご質問はありますか。

沼田
沼田

クリエイターにとってチームやコラボで仕事をするやり方と、1人で没頭するやり方は人によって違うのでしょうか?

会社だとチームで仕事をすることが多いですがフリーランスではどちらも選べると思うので、どちらのほうが良いアウトプットをできるのでしょうか。

人の特性によるものもあると思いますが、コラボ型、没頭型それぞれにいいところがあり違うものが生まれるのか、クリエイターの働き方や仕事のしかたとして興味があります。

スキルの掛け算の話もそうですが、動画ひとつとっても音楽、映像、編集、ストーリー作りなどすべてに1人の人がスキルを持つのは難しいと思います。
自分に足りないスキルはAI機能を使うなど足りないものをカバーしていくなど、クリエイションの世界でもあると思うのですが、どちらの方がうまくいくのでしょうか。

下方
下方

コメント欄を見ていると

・チームを作りたい
・具体的な職種によっても異なる
・チームの方が頑張れる

などの意見をお寄せいただいています。

僕自身はチームでする仕事が7割くらい、1人でするときはスポット的に何かの仕事の一部として動くことが多いです。
僕は1人でやるよりもチームで動くほうがチェックできる場面が増えますし、できるものの質は高くなると個人的に感じています。

沼田
沼田

プロジェクト型の方が仕事としてはやりやすいということですね。

下方
下方

単純にこれだけやって!というのも一つの方法で分かりやすいですが、チームで動くとなるとどういう人が必要で、どういうチームを作っていくか考えることも楽しいと思います。

里村
里村

1人かチームかというと、クリエイティブディレクターやチームにディレクションを与える仕事で思い当たる節があります。広告代理店のクリエイティブチームなどがそうですね。
僕自身はクリエイティブ担当ではありませんが、マーケティングに携わる時に、自分が話すときにある程度内容を分かっておかないといけないという側面があると思います。

チームの方が大きな仕事はできるのは確かですが、チームで動くときはリーダーが存在していて、その人がクリエイティブについて全く分かっていなければまず動かせないし、知った上でうまくみんなを回すという仕事のしかたも増えていくと考えています。プロジェクト型というか…。

色んな事ができるジェネラリストのような知識を持った人が活躍できる場が増えていると感じますね。

根岸
根岸

データがあるわけではありませんが感覚的には増えていると思いますし、発注側としても求めていますね。
逆に言うと、発注側自身ができないからできる人を探している、やってほしいという方が増えていますね。

ただ、今はいろんな手法が広まっているのですが、選択肢があることは人を悩ませていますね。

例えば縄文時代だったら火をおこすために木をすり合わせて摩擦を起こす方法1つしかなかったですよね。
今はマッチもあるし、ライターもあるし、ZIPPOもあるし、虫眼鏡という方法も編み出したし、いろいろな方法があってどれがベストかわからないんですよね。

方法が一つなら悩む必要がありませんが、テクノロジーの進化や価値観の多様化によっていろいろな選択肢が出てきたので、いいことだけど人を悩ませていると思います。

悩みに対して自分で解決できていないから、解決できる人への期待は高まっていますし高まっていくと思います。

火を起こし始める根岸さん

◆差別化を図る方法

下方
下方

楠さんは、みなさまへのご質問いかがですか?

楠

僕が聞きたいのは差別化についてですね。

クリエイターの武器はたくさんありますよね。
プラグインやプリセットなど、それがあれば良い物が作れますよね。

ただ、スキルのコモディティ化というか、ある程度までスキルはつくという感覚が僕の中にあるので、あとは差別化のために営業力やセルフブランディング力などマーケティング的視点が重要になってくるかと思います。

そこで、こんな工夫をしている、ホームページにこだわりがあるとか、こんなサービスを使っているなどがあれば教えていただきたいです。

下方
下方

大事な質問ですね!
僕自身がフリーランスからいただくご質問のTOP3がこれだと感じています。

できることを突き詰めると、遥か上のレベルを求めだすと無限になりますが、スキルが平均化してきたときに工夫が必要になりますよね。

ちなみに、僕は営業を絶対にすることを心がけています。

人と会う時に、

・自分は何ができて
・何が得意で
・何を大切にしている

ということを紙で伝えています。

特に、最近は自己紹介にWebサイトを使われる方が多いのでQRコードを渡す人が多いですが、逆に紙は持って帰ってもらえますし、記憶に残るそうです。チラシのように。

楠

原点回帰ですね。
となると、基本的にリアルの場でのつながりでしょうか。

下方
下方

僕は人とのつながりを大切にしているので、勉強会、コミュニティなどで出会った人に対して、直接会う時に渡して相談へとつなげています。

もう1つ、オンラインで営業するときは無料の範囲を決めていて、競合よりも多めにとっています。
例えば、ロゴデザインだったら、コンセプトをまとめてラフ画までは無料でやりますよ、というように。

楠

無料トライアル的なものですね。

下方
下方

そうです。
ブランディングでも初回面談は無料など、そこから出てきた成果物を渡し、ここから先へ行くとこんな風になりますよ!というゴール図を作り提案しています。
今回まとめたことを次回はこんな風に深堀ってコンセプトはこうなって…と。

無料トライアルは大手企業などメーカーだとありがちですが、個人だと少なくて勇気がいるので、取り入れている方が多くないんです。

沼田
沼田

下方さんにお仕事を頼むとこんな感じになるんだなと、お金を払う前に想像させる体験ができるので頼みやすくなりますね。

アウトプットに自信があるからでしょうけれど
クライアント側としても想像しやすいですしゴールが身近に感じますね。

とてもいい営業方法だと思います。

下方
下方

ありがとうございます。

コメントも来ているのでご紹介しますね。

・ひたすら自己開示をします
・メッセージ性を大事にしています
・自分らしさを大切にしながら進めています
・名刺裏に3種類のイラストを印刷して選んでいただきます
・良い意味で都合のいい人になっています。あれやれますか?に対応していくうちにマルチに活動できるようになった

など、いろんな意見がありますね。

楠

やっぱりスキルはマルチに広いほうが対応できますね。

里村
里村

先ほどの話を聞いていて実感しますが、トライアルの1回目はスタンダードになりそうですよね。

自分が何者であるかを伝える一番簡単な方法ですし。

たとえば僕の例を出すと、マーケティングの講座をしてくださいと依頼があったときに、先方からはお金を払いますと言われるけれど、「1回は無料でやります。」というと、さまざまな人が来てくれて、そこから次へつながっていくんです。

クリエイティブもそうですし、フリーランサーの方やスタートアップなど、まず1回は無料でというのはスタンダードになっていくのだと思います。
既になっているのかもしれませんが…。

楠

確かにそうですね。
うちのSOUNDRAWもそうですが、無料で作曲まではできるようにしています。フリートライアルのように。
今はベータなのでそのままダウンロードできます。

無料で試せる、使えるようにしておかないと、ユーザーはわからないですよね。

里村
里村

あと、自分のことを見直すこともいいですね。
経験や出身地などでもいいですが、何か話せることが見つかります。
自分をさらけ出すという意味でも。

僕は兵庫県、尼崎出身で魚屋をしているんです。
これだけでも他とは違うイメージがあります。
関西で魚屋やってるおっちゃんの息子というイメージができるんですよね。

結局、ブランディングにつながる話ですが、自分が持っているものを見直すことは、一番の近道ですし、他と違うことが出てくるきっかけになっていきますね。

沼田
沼田

興味などフックになることがあると、後で調べますよね。

Lancersさんとお仕事をするときに、根岸さんのことをWebで調べました。
ソーシャルでも発信されているので、人ととなりがわかってお仕事をしているイメージがわきやすくなりました。

営業力というとプッシュしないといけないイメージがありますが、切り口を作って出していくというのは良いひとつのやり方ですね。

noteを調べちゃいましたよ♪

そんな根岸さんの自己紹介が載っているnoteはこちら。

ランサーズの根岸と申します。 はじめまして or おひさしぶりです。 2020年4月、スマート経営の支援サービスを開始しました。 企業の新しい組織運営手法「スマ…
note.com
下方
下方

根岸さんはいかがですか?

根岸
根岸

僕が意識しているのは、平均点を避けることですね。

売れている芸人さんは例えば抱かれたいランキング1位か、抱かれたくない芸人1位なんですよ。
真ん中あたりは消えていく。
1位とビリを取った人はスーパースターで居続ける。

代替がきく人は消えていくんですよね。
バロメーターが無限にある時にとびぬけている人は、その分野で重宝されてブランドを確立していくんです。

僕は普通といわれることをどうやって避けるか。たとえマイナスに行ったとしても平均になるよりはいいな、と(希望としてはプラスのほうに、モテるほうに行きたいんですけど…笑)

ただ、好きでも嫌いでもないという無関心は避けられているので、2番手かな、という感じですね。
平均点を避けることはすごく意識しています。

沼田
沼田

すごくいいところがあるとして、だけど、たとえばですが致命的にダメなこともありますよね。

お金の計算ができないとか…。
その場合、チームだと誰かがカバーしてくれますよね。そういう仕事の仕方も今っぽいと思っています。

ユニークでアイデアがあるけれど請求書を出してくれない人がいるとして。
そういう人が1人でやるのは難しいですが、それをサポートしてくれるチームで動くのが個性を活かし方なのかと思います。

根岸
根岸

僕を見透かされたような…

沼田
沼田

違います違います!
全部が100点の人ってなかなかいないですよね。

根岸
根岸

後は、得意なところはみんなが違うから、チームとしてはいいですよね。

ホームランバッターを9人並べても強くないですが、イチローのようにヒットを打って選球眼がある人が1番にいて。

昔、巨人に川相選手というバント職人がいたんですが、世界トップクラスの人がいたんですが、塁に送るのが得意な人が2番手にいて。
クリーンナップで長打を打って1点取るというように。

チームは点だとうまくいかなくて。
打線といわれるように、役割がうまく機能してそれぞれの特徴を活かした連携ができる

そういう意味では個人が活躍する時代において、単独になるというより個人個人が雇用契約や同じ会社に属しているのではないだけで、同じ組織でやっていく時代になりかけていますね。

得意を組み合わせることで、ある時は横がへこんでいるジグソーパズルのピースだったり、ある時は縦がへこんでいるピースだったりとアメーバのように変わりながら組み合わさっていくような世界が今後広がっていくと思います。

広がると自分というものを出しやすくなりますし、結果的に自分らしいことに自信をもてる人が増えると思います。

同調すると不安になるけれど、「自分は自分でいい」「あなたはあなたでいい」という気持ちが一般的な理解に変わっていくと、クリエイティビティを発揮することに憶病にならない、そんな社会にしていきしたいし、なったら嬉しいと思いますね。

下方
下方

CreativeLABも1人でクリエイターがやっていくだけではなく、新しく人と繋がったり、つながりを仕事に変えたり、スキルアップのために共に学ぶ仲間を作ったりというコンセプトで作らせていただいています。
ぜひこのコミュニティもご活用ください。

クロージング

下方
下方

そろそろクロストークを終了させていただきたいと思います。
最後に、みなさまから一言ずついただいてもいいでしょうか。

根岸
根岸

話す側として参加しましたが、みなさまの話を一視聴者としても楽しく聞け、気づきもあり、なるほど中途半端は悪い言葉ではないということを知れました。大きな発見でした。
聞いておられた方にとっても発見や気づきの場になったのではないでしょうか。
楽しかったです。ありがとうございました。

楠

僕も一視聴者的に勉強になりました。
コミュニティを作って共有し合い、ちょっと出してみる、いいものがあるよとシェアしてみる場はとてもいいな、CreativeLABは盛り上がっていきそうだなと感じました。
ありがとうございました。

沼田
沼田

私たちもクリエイター向けのPCを今年販売して、みなさまの悩みや課題を学ばせていただきながら、いいクリエーションを作るためのいい道具をご提供できればと思っています。

HPとしてはこういったコミュニティを盛り上げたいと思っていますし、ワクワクしています。
引き続きサポートさせていただければと思います。よろしくお願いいたします。

里村
里村

自信を持つきっかけをどこかに見出すといいと思います。
仲間内やコミュニティなど、このCreativeLABもそういう場であればいいですよね。

自信を持てばなんでもできます。自分が作ったものが出せたり。
何かあっても戻ってくる場所がここにある、そして自信をもってやり直せる。
自信をもって何かができるサポートをできるメンバーがそろっていますし、弊社もそうですが、クリエイティブを作るときにサポートする場が実はたくさんあるので、どんどん自信を持ってやっていっていただきたいと思います。

CreativeLABでは、クリエイターのみなさまのクリエイティブ活動をバックアップできるよう、より良いコミュニティづくりを目指しています。
本記事をお読みになられクリエイティブな活動にご興味を持たれた方、クリエイティブに挑戦してみたい方はぜひ、CreativeLABへご参加ください。

ご参加はこちらからどうぞ

Creative LABのメンバー2,173人。Creative LABは、全国フリーランス共創コミュニティ「新しい働き方LAB」が母体となったコミュニティです…
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ライタープロフィール

文・編集:花山さくら
ライター歴8年目。生後半年の娘を抱えての離婚を機に在宅ワーカーとしてライターデビュー。会社員との複業を経て独立。現在はライティングやブランディング講師のほか、個人向けプロデュース業もおこなっている。
Twitter:@sakurata__n
Lancers:https://www.lancers.jp/profile/akiprix