ギタリスト兼派遣社員から正社員へキャリアチェンジ。日本HP・臼井雄一さんのお仕事ヒストリー

2021年3月28日

日本HP×新しい働き方LABの共同企画で進められている CreativeLAB(#私をつくるクリエイティブ)。クリエイターになりたい人やステップアップしたい人に向けて、さまざまな企画やイベントが実施されています。

今回はCreativeLABを支えてくれている株式会社日本HPの、臼井雄一さんにインタビュー。HP社の企業風土をはじめ、臼井さんと日本HP社との出会いやオフ時間の使い方まで、HP社の「中の人」の人生に迫るお話を伺いました!

▼ 臼井 雄一さん プロフィール
2016年5月、株式会社日本HPに正社員としてコンシューマービジネス本部事業経営部に配属。
コンシューマービジネス本部の事業経営部で、アクセサリー→デスクトップ&ディスプレイ→ノートパソコンを担当。趣味は一貫してエレキギター関連で、弾くのもいじるのも大好き。また、学生時代に結成したバンドは、25年以上経った現在も継続中。コロナ禍でライブ活動が全くできない状況のため、Youtubeにあるギターカラオケでなぐさめる日々。

20~30代は本気の音楽活動。ツアーで1カ月休暇も!

――臼井さんがHPに入社されるまでのヒストリーを教えてください

大学生のときに組んだバンドで、卒業記念として出場したコンテストで、全国大会まで出場できたんです。それでバンドで生きていこう!って決めてしまいました(笑)。事務所に所属していた時期もあったのですが、最終的には切られてしまって。

そこで、独立して音楽レーベルの会社を作ったのが、私の社会人キャリアのスタートです。でも、その会社もバンドメンバー全員食べていけるほどにはならなかった。そこで私は抜けて派遣社員になったところで、HPに配属が決まったんです。2007年、31歳のときでした。

――なぜHPを志望されたのですか?

最初の派遣先は残業も多く、いわゆる日本企業っぽい感じでした。HPを志望したのは外資系のイメージでさっぱりしていそうな雰囲気と、何より自宅から近いことが決め手でした。実はHPがパソコンを作っていることすら知らなかった(笑)。当時はライブを年間100本ほどやっていたんですよ。バンド活動があるので平日夜と土日は空けておきたい、だけど最低限の生活費は欲しい、というのが私の希望。完全にワークライフバランス優先ですね。

――入社してみてどうでしたか?

計数管理の仕事をしていましたが、非常に居心地よかったですね。入社して1年の頃、バンドの海外ツアーのために1カ月間休みをもらったんです。さすがに解雇覚悟で上司に頼みました。すると「仕事も頑張っているし、1か月行ってもいいよ」と。ありがたかったですね。

派遣社員から社員に登用されキャリアチェンジ

――仕事としてでなくても、音楽は続けたかったということですね。

バッターボックスに立ち続ければ、いつかヒットのチャンスが来るかもと思っていました。来ないなら来ないで、それでも楽しいからいいやと。ライブは盛り上がるし物販もあるし、活動費のペイはできたんですね。ただ、生活はできないので、仕事はしなくてはいけない、という感じでした。

――そのなかでHPではどんなお仕事をされていたのですか?

エクセルを駆使して、資料やレポート、データベースを作っていました。実は、HP入社前はパソコンスキルがほぼなかったんですよ。派遣会社のセミナーを受講して、あわててエクセルの基本を勉強しました。派遣社員としては8年間働きましたね。

――そこからどのような経緯で正社員になったのですか?

私もメンバーも結婚したり子どもが生まれたりで、以前のようなペースでのバンド活動が難しくなっていました。収入の面も考えて、落ち着いて仕事をしようと思っていた矢先に、社内で「いいポジションがあるよ」と紹介してもらえたんです。そこで2016年5月からコンシューマー事業部に入りました。

HPは派遣社員から社員になる人が多くて、私のようなパターンは珍しくないんです。社員採用を前提とした派遣形態の雇用ではないのですが、希望があれば門戸が開かれています。色々な業界からの転職者も多いですし、新卒入社のプロパー社員もそこそこいます。人材が偏らないオープンな企業風土がありますね。

HPの社風は「ワークライフバランス重視」

――「居心地がいい」というHPの雰囲気とは、どのようなものですか?

目標をクリアできるならやり方は自由といったところは、外資の会社らしい風潮ではないでしょうか。自分の仕事が終わっても周りが残っているから帰りにくいなどの雰囲気はないです。

また、フレックスや在宅ワークの制度は派遣時代から利用できました。一度バンドのツアーで沖縄にいるときに、台風で帰京できなくなったことがあったんです。そのときもテレワークでしのぎました。

――職場には日本人が多いとのことですが、外資的なカルチャーはどこから?

やはり大元が外資の会社ですし、海外とのやり取りで日常的に英語を使う環境ですから、外資のカルチャーに慣れている社員が多いのだと思います。趣味に打ち込んでいる人も多く、ワークライフバランス重視の風潮はありますね。

一方で、外資系企業って「他社から役員を引き抜いてきてトップダウンの経営改革!」といったことをしそうなイメージがあるじゃないですか。でも、日本HPのマネージャー陣はみんな現場あがり。今の社長も役員も、みんなもともと一社員で、いきなり役員みたいな人はいないんです。そういうところは逆に日本的でもありますね。

――外資の会社は数字に厳しいイメージがありますが。

そうですね。売り上げや利益は重要な指標の1つです。ただ売上を作ればいいわけではなく、適正な利益をとりつつ、緩急をつけてマネジメントされていますね。それぞれの部署で適したKPIをもってバランスよく健全に経営しているのを感じます。

――人との付き合い方は日本企業とちょっと違ったりしますか?

終業後に同僚を飲みに行くなど、人との付き合い方は、日本企業と変わらないと思います。HP軽音楽部というサークルがあって、コロナ禍の前は、同僚とセッションして遊んでいました。お客さん同士で音楽のセッションができる楽器備え付けのバーがあるんですよ。

会社の飲み会も節目ごとにはありますね。もちろん強制参加といった雰囲気はないです。私は飲み会が好きなので参加しますね(笑)。

新しいキャリアを応援する社内異動制度もある

――部署間のコミュニケーションはありますか?

何年かに一度、人がローテーションしますし、業務上のつながりもあります。社内転職も多いんですよ。週に1回、空きポジションの社内メールがきて、志望する人は直接そのポジションの担当マネージャーに応募するといった風です。

個人向けビジネスから法人ビジネスへの異動、営業部内で直販からパートナービジネスへの異動など、いろいろあります。新しいキャリアにチャレンジしたい人を応援するシステムがしっかりしていると感じますね。

――転勤はあるのですか?

本社機能は東京にあるので、基本的に転勤があるのは営業職だけの認識です。基本は日本で採用されて、日本で働いている人が多いのですが、海外採用で日本で働いている人もいますし、マネージャー層の上司はすべて外国人になりますね。

――その場合はすべて英語で話すのですか?

使用頻度は部署にもよりますが、英語は基本必須ですね。日本人同士以外は、どこの国出身の人とでも英語を共通言語として使います。入社時、「英語は苦手なんですけど」って言ったら「大丈夫!」と言われたのですが、実際使わざるをえないので「習うより慣れろ」でしたね。

大切なことはメールでフォローしてもらうなど工夫しています。パソコンなどの専門用語のほうがまだ理解できるんですよ。早口の日常会話が、ほんともう…わからない(笑)。

HP製品がディティールにこだわっているのは、愛着を持って使ってもらいたいから

――HPの製品についてのお考えを聞かせてください。

パソコンの基本構成は、CPU、メモリ、ストレージです。どのメーカーもインテルなどの共通の部品を使っていますよね。HPはそれ以外のところで、オリジナルのデザインをアピールするところが独特だなと思います。

革や木を取り入れたパソコンもリリースしているんですよ。実験的というか先進的というか、いきすぎ…?(笑)とも思うのですが、会社としてブランド力を上げるところに注力している点が好きですね。売れる売れないも大事ですが、出すことにも意義がある。他社にない面白い点かなと思っています。

弊社でよくできていると自賛したいのが、モニターが360度回転して、タッチパネルでタブレット風にも使えるコンバーチブルタイプのパソコンの種類が多いことです。PC初心者やスマホから入った人に対しての使いやすさを追求しているなと思います。

――顧客目線のデザインだと感じますね。

HPのパソコンは、昔からスピーカーグリルのデザインといった細かいところまで凝っているんです。パソコンを単なるモノとして扱うのではなく、「愛着を持って使っていただきたい」というメッセージだと思っています。

目の前の仕事を一生懸命に。音楽や子どもと過ごす時間を大切に。

――今後の臼井さんの目標を教えて下さい。

目の前の仕事を一生懸命するのみですね。今の仕事はマーケティングで、いわゆる4P(プライシング、プレイス、プロダクト、プロモーション)を扱っています。私はプライシングとプレイスの比重が高く、つまり価格付けとどこのチャネルに配置するかという仕事をしています。

他社の状況を見て、利益も考えながらお求めやすい価格付けを考え、またお客様の特性を把握して、その販売する製品はどのチャネルがふさわしいかを選ぶなど、追求すると終わりのない世界です。立ち位置は営業とサプライチェーンの中間にもいるので、両方の業務内容も知っていなくてはいけません。今の業務について4年ですが、まだまだ知らないことがたくさんありますし、知りたいことがたくさんあります。

――これからも音楽は続けていかれるのですか?

そうですね。ただ、音楽活動がコロナ禍の影響で全然できていないんです。去年の1月にライブをして以来、後の予定は全部流れてしまいました。ですから、家で時間があるときは、もっぱらギターカラオケでリハビリをしています。ベースとドラムのバックトラックだけの音源に、ギターを弾いて合わせるんです。でも、早く生身の人間と音を合わせられる日が来てほしいですね。

あとは5歳の子どもと過ごす時間が楽しいですね。先日、子どもの自転車を買ったんですよ。これからはその練習もさせてあげたいですね。

――臼井さん、今日はありがとうございました!

取材:ハマ(長濱裕作)

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文:二階堂ねこ

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